DHTの感受性を下げることができれば、薄毛が出来るのでしょうか?
DHTの感受性を血液検査・DNA検査で調べることで、DHTの値を下げるAGAの治療方針を決めることが出来ます。
男性ホルモンであるDHTは、10代の思春期までは生殖器を作ることや男らしい体を作るのに必要とされています。ですのでDHTが少ないとアレも小さいかもしれないので、大事なホルモンなんですね。
ですが、20代以降になると、男性の骨格はほぼ完成されるため、DHTは薄毛を進行させるジャマ者になってしまうのです。
悪玉男性ホルモンの感受性は個人差があります。男性ホルモンの感受性が高いと、男性ホルモン・テストステロンが、5αリダクターゼという酵素と反応して、DHTが多く作られやすいのです。
5αリダクターゼは、I型・Ⅱ型の2種類があります。薄毛に関係するのは、5αリダクターゼ・Ⅱ型です。生え際の周辺、頭頂部の周辺に多く存在して、生え際後退・M字ハゲ・頭頂部ハゲにしてしまうのです。
そのため、薄毛の根本から改善するには、男性ホルモンを5αリダクターゼ・DHTを大量に作らないような体質にすることが必要になります。
DHTの感受性って何?薄毛の悪玉男性ホルモンを下げる方法
DHTの感受性とは、男性ホルモン(テストステロン)が、5αリダクターゼに変換されやすいかどうかです。
テストステロン→5αリダクターゼ→DHT→毛根・毛母細胞に脱毛を進行させる、と言った流れが薄毛の進行を進めます。
男性ホルモンの感受性が高いと、テストステロンから5αリダクターゼが大量に生産されやすく、DHTが多くなる・脱毛が進みやすいということです。
では、男性ホルモンの感受性はどこで決められているのでしょうか。
男性ホルモンの感受性は、遺伝子の中で「男性ホルモン受容体遺伝子」の配列によって決まっています。
男性ホルモン受容体の遺伝子には、6つの領域(エクソン)があり、その第1番目の領域の配列に特定の配列パターンの繰り返しがあるのかが、感受性を決めています。
具体的には「C-A-G」「G-G-C」という塩基配列の繰り返しが、40回以下だと、男性ホルモンの感受性が低いと言えます。(遺伝子は4つのC:シトシン、G:グアニン、A:アデニン、T:チミンの組み合わせで出来ています)
ですので、DHTの感受性を下げるのは、遺伝子を変えることを意味するので、単純には変えられないです。
ですが、遺伝子検査により男性ホルモンの感受性を調べることで、5αリダクターゼの量を減らす治療を進めることができます。
男性ホルモンの感受性からDHTを減らすには?
男性ホルモンの感受性の高さをみることで、将来の薄毛のリスクが高いのか判断でき、薄毛治療の方針が決められます。
・男性ホルモンの感受性が高い→5αリダクターゼ・DHTが少ない→薄毛になりづらい
・男性ホルモンの感受性が低い→5αリダクターゼ・DHTが多い→薄毛になりやすい
特に男性ホルモンの感受性が低い場合は、フィナステリド(プロペシア)という育毛薬を少量使うことで、5αリダクターゼ・DHTを減らすことが出来ます。
男性ホルモンの感受性が高い場合は、フィナステリドを少し多めに使う必要があり、さらにミノキシジルなどの発毛・育毛成分が必要と判断できます。
AGAのクリニックによっては、男性ホルモンの感受性の値や、薄くなっている場所・進行度などを組み合わせて、パターン化して治療を行っています。
パターンは600パターン以上あり、ほぼ個人ごとのオーダーメイドの治療に近いですが、過去症例による治療が進められるようになっています。
このように薄毛の体質をデータ化することで、より精度の高い薄毛治療ができるようになってきています。
もし、将来、薄毛が気になるようでしたら、髪の毛・頭皮の無料相談・カウンセリングを行ってみてはいかがでしょうか。
ウッチャンより一言
- DHTの感受性が高いか低いかによって、将来の薄毛になりやすい体質か分かる
- DHTの感受性は遺伝子で決められているので、感受性だけを下げるのは難しい
- 男性ホルモンの感受性を知ることで、AGAの治療方針が決められるので、早めにチェックしておきたい